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ドロヘドロ 1~15巻を読んだ

林田球によるダークファンタジー作品、ドロヘドロを1巻から15巻まで読んだ。

ネットのレビューなどで好評価だったので期待して読んだのだが、思っていたよりは面白くはなかった。確かにグロテスクな描写や独特の雰囲気があって他では味わえないものがあるのは認めるが、肝心のストーリーに引き込まれるものがなかったからだ。

何故かトカゲの頭をして、その頭の中に不思議な男が住んでいる主人公。魔法使いが人間を使って実験をする街で、魔法がきかずに魔法使いを狩り続ける主人公、最初にこの手の謎の設定があって読者を引き込むタイプの作品は数多くあって、その意味ではこの作品の冒頭ではかなりの期待を持って続きを読むのだが、読み続けるにつけその謎がどうでもよくなるほどにストーリーの流れがつまらないのだ。

この手の作品は話を進めるほどに少しづつヒントを与えつつ、さらに新たな謎やミスリードを誘う罠なんかがあったりして、続きを読みたくなるものだと思うのだが、最初のインパクトの割りに後がおざなりになるケースも非常に多い。この作品はそういうケースの悪い例みたなものだ。15巻だとお話はもうクライマックスみたいで、当初の謎はほとんど解けてしまっているが、それを知ったときにも特に感動や驚きはなく、終盤に向けて新たに生まれた謎も正直どうでも良いとしか思えない。

最初に言ったとおり独特の雰囲気のある作品なのでそれだけで貴重と言えなくもないが、できれば全5巻くらいですぱっと終わってくれていればとても面白く読めたと思うだけに残念な作品だと思う。

Aチャンネルを見た

テレビアニメ、Aチャンネルを見た。

この手の日常系アニメはあずまんが大王以来嫌いじゃないんだけど、あまりにも百合百合しいのは好きじゃあない。百合が嫌いという訳でもなく、傾向として笑いどころがほとんどない箱庭的な作品が多いからだ。だからこの作品の冒頭で、トオルがるんに異常なまでの執着をしているのを見て何度も再生を止めた。

しかしせっかく録画したのだからなんとなくもったいないという理由から一応全話に目を通してみたら、思っていたよりは百合百合しくはなかった。笑いどころはそれほど多くはなかったが、最初は萌えアニメならではのイタいガキとしか思ってなかったトオルが可愛く見えるようになってきてしまうにつけ、それなりに見れるようにはなったと思う。やはりキャラクターデザインが良いのと作画が丁寧だとそれだけで画面に引き込まれるものがある。

ただやはり百合っぽい日常系作品が好きという訳でもないので、もう一度見たいと思うほどには楽しめなかった。あずまんが、らきすた、けいおんのヒットでこの手の作品が異常に増えたが、できればあずまんがの様にキャラクターが可愛いだけじゃなく笑いどころもそれなりにある作品を見たいものだ。

オオカミさんと七人の仲間たちを見た

テレビアニメ、オオカミさんと七人の仲間たちを見た。

日本や海外の童話やお伽噺をモチーフにした登場人物たちが活躍するラノベ原作アニメ。最近あまり面白い作品に出会わないラノベ原作アニメではあるが、思っていたよりは面白かったように思う。特に好感がもてたのは、最近の作品にありがちなやたらと意味深な設定を最後までひっぱらず、単純な娯楽作品だと割り切ったストーリー展開が良かった。涼子の過去については何やらシリアスっぽい展開もあったが、あまり長くひっぱらずにいてくれて良かったと思う。作品全編に渡ってナレーションがやたらとしゃべりまくるというのもコメディ作品という事をうまく際立たせていて面白かった。

結論としては繰り返し何度もみたいという程ではないが、暇な時に気楽に見るのにちょうどよい作品なのではないかと思う。

魔法少女まどか☆マギカを見た

テレビアニメ、魔法少女まどか☆マギカを見た。

例によって最近お気に入りの新房昭之監督の作品という事で見た。しかし本来私はいわゆる変身ヒロインものや魔法少女ものといったジャンルのアニメを見ないので、本当は見ないつもりだったのだが最近では貴重なオリジナルアニメという事で遅ればせながら見る事にしたのだ。

正直な感想としては想像以上に面白かった。私が個人的に変身ヒロインものに抱いているイメージとは違って、どちらかといえばエヴァ以降ありがちな主人公が戦う事に苦悩するタイプの、良く言えば心理描写がリアルな、悪く言えば青臭い作品内容だった。この様にストーリー展開そのものについては可もなく不可もなくと言った印象だったが、作画の演出が近年になく素晴らしかった。

特に魔女との戦いにおけるサイケデリックな異世界の描写が、これは劇団イヌカレーというアニメーターユニットが担当しているらしいが、上記のやや暗めの心理描写と非常によくマッチしていてより作品世界に引き込ませてくれた。こうなるとやや青臭い登場人物たちの戦いに対する葛藤が、より際立たされて年甲斐も無く感情移入してしまう。さすがに最終話あたりの、ほむらが時間を越えて何度もまどかを助けようとするループ展開とか、まどかが宇宙全体を再構築するとか、最近のアニメにありがちすぎる無意味に壮大な超展開は見るに耐えなかったが、全体としてはやはり良い作品だったと思う。

惜しむべきはオリジナルアニメという事もあって全12話という作品の短さだと思う。これが全24話だったら終盤の超展開にある程度の説得力をもたせるか別の着地のさせ方ができたろうにと思うからだ。その点、良作だと思うが名作というほどでもない結果になっていると思う。しかし最近はラノベや漫画原作ではないオリジナルアニメがまた少しづつ増えてきているから、いずれエヴァを超える新時代の名作が誕生するかも知れないという期待はもたせてくれた。

変ゼミを見た

テレビアニメ、変ゼミを見た。

タイトルは「変態生理ゼミナール」の略で、いわゆる変態的な性癖を研究するゼミのことだが、舞台が単に大学のゼミという設定があるだけで特に心理学的な考察があるわけではなかった。変態的な性癖を持つゼミ生の自己分析というか自己肯定の手段としての心理学要素はあるが、用語が多少でてくるだけであくまでギャグ漫画の範疇におさまっている。

内容としては唯一の常識人である松隆奈々子が変態ぞろいのゼミ生に翻弄されるというスラップスティックコメディ。昔でいえば究極超人あ〜るのような作品で、深く考えながら見るような作品ではない。

この手の作品はゼミ生の変態性に奈々子や読者が慣れてしまわないようにインフレーションを続ける事が多く、あんまり長く続けられない可能性が高いように思う。おそらくあ~るのように次第に非日常的な日常を描いたコメディになっていくと予想される。

まあ何も考えず見るには面白かった、もう一度見たいとは思わないが。

電波女と青春男を見た

テレビアニメ、電波女と青春男を見た。

監督が最近お気に入りの新房昭之監督という事で見たのだが、はっきり言って面白くなかった。いや新房昭之監督が悪いというのではなく、演出や作画などは良かったのだが、いかんせん作品内容が良くなかった。

最初タイトルからはさぞかし電波な女が出てきて、主人公がそれに振り回される話だろうと思っていた。たしかに序盤はそういう感じだったのだが、電波というかイタいキャラはヒロインのエリオだけでなく、登場するキャラのことごとくがイタかった。まず主人公がイタい。ハルヒに登場するキョンのような独白の多いタイプだが、言葉のチョイスが文学を少しかじっただけのオタクそのままである。本人は自覚してないだろうが相当なナルシストっぷりが垣間見れて不快だ。エリオの母親の女々も相当イタい、しかし彼女はもともと作品内でイタいキャラとして扱われているようなのでまあ良いと思う。流子はいつの時代のブリッ子だよという感じでこれまたイタい、というかウザい。前川さんのコスプレもイタいが、この人こそ正統派な変キャラで、流子みたいな押し付けがましい部分がないので割りと好印象。

肝心のエリオは序盤でこそ電波だが、主人公と自転車で飛んでからは主人公に依存する知的障害児のような感じに変化した。キャラデザとあいまって可愛いといえばとても可愛いと思う。しかしいくら視聴者の庇護欲をかきたてるためとは言え、ひきこもりの知的障害という設定はあまりといえばあんまりな気がして素直に萌えられない。宇宙人がどうとかいう話は正直どうでも良かった。

結果としてできの悪いハーレム作品という感想を持った。別にこの手の作品が他に無いわけでもなく、私がハーレム作品が嫌いというわけでもないのだが、登場人物に魅力を感じられなければこの手の作品を楽しむ事はできないだろう。特に一番受け付けなかったのは主人公の性格だ。別に悪人ではないのだが、独白の言葉の選び方や、青春ポイントとか言いつつも自分からは特に何も行動しない姿勢が鼻についた。

GOSICK -ゴシック- を見た

テレビアニメ、GOSICK -ゴシック- を見た。

安楽椅子探偵を基本とした古典ミステリに、ヨーロッパ的オカルト要素を足した感じの作品。ミステリといっても謎や仕掛けは古典的というかありふれたものばかりなので、ちょっと察しのいい人はすぐに解けるものばかりだ。そういう意味では謎解きや犯人さがしを楽しむ作品ではない。オカルト要素の方も架空の王国の架空の伝説を下敷きにしており、広がりがないというか行き当たりばったりで設定を付け足していってるような感じだった。

物語中盤に登場する錬金術師リヴァイアサンの活躍やその謎を解くあたりは、まるでオペラを見ているような展開で楽しめたが、終盤にかけてちょっと展開が雑だったような気がした。オカルト省のブロワ公爵が国の実権を握って、さあ戦争だという時に開戦も待たずに死んでしまったのが本当にいただけない。これまで灰色狼だのなんだのとさんざんひっぱってきてこの体たらくかよと、文句の一つも言いたくなる。実際問題としてブロワ公爵が目的を達成するのにヴィクトリカの存在は必要なかった。ジュピター・ロジェを失脚させるには形見箱があればいいし、国民を扇動するなら本人ではなく影武者を仕立て上げてもよかったはずだ。開戦後の国家戦略について助言を得るつもりだったと考えられなくもないが、王国とドイツとの協力体制に関してはヴィクトリカに何の相談もなく自分の判断で勝手に進めてしまっている。戦争をするにあってどこと同盟を組むかというのは国家の命運を握る死活問題なのに、これについて相談しなかったというのは他の事についても相談する気がないと言う事だろう。

なんとなくアニメ化されるからには人気のあるライトノベル作品なのだという先入観があるが、もしかして漫画でよくあるように急に打ち切りが決まって急いでハッピーエンドを演出しなければならなかったというやつだろうか。それとも原作の方では駆け足ではない結末がきちんと描かれていたのだろうか。

涼宮ハルヒの憂鬱 13~14巻を読んだ

漫画版・涼宮ハルヒの憂鬱の13巻から14巻を読んだ。

原作ノベルを読んでないから原作ではどの辺りになるのか知らないが、13巻は団員がそれぞれ小説その他を執筆して文芸誌を作るお話で、14巻は朝比奈みくるがもう一人やってきて二人で未来からの指令をこなしていくお話。

なんというか作品内でもそれぞれの登場人物が普通になってきているというような言及がされているが、物語的にもマンネリ化しているのかストーリーに勢いがなくなってきたのか、序盤の頃のような盛り上がりはなくなってきているように思える。もともと非日常な日常を描く作品と言われればそれまでなのだが、主人公であるキョンが状況に慣れてきてしまっているせいで、読者としても新鮮味を感じにくい。かといってジャンプのバトル系漫画によくあるような、異常な状況がどんどんインフレーションしていけば良いというわけではなく、要はバランスなんだろう。今は大きな流れの中の小休止のようなものか。

あとは別にもともと上手い人ではなかったが作画担当のツガノガク氏の書き込みのアラが目立つ。下手というより丁寧さに欠ける印象だ。アシスタントさんをやとってないのだろうか。

アスタロッテのおもちゃ!を見た

テレビアニメ、アスタロッテのおもちゃ!を見た。

まあ釘宮ボイスのロッテはかわいかったと思う。特にそれ以外に言うべきことがないほどありきたりなラノベ原作アニメだったので、つまらないという程ではないが面白いというのもちょっと違うという実に曖昧な感想を持ってしまった。強いていえば主人公が23歳にして実の子供がいるという設定が変わってるといえば変わってる所だろうか。

まあ私はロリコン紳士なのでかわいいロリキャラがでてくればアニメはそれで良いという傾向があるのだけど、実を言うとサブヒロイン的な役割の明日葉の声優の田村ゆかり嬢のロリ声はあまり好きじゃない。田村ゆかり嬢自体は好きな声優さんなのだが、いかんせんこの人のロリ声がどうしても受け付けないのだ。特に映像での露出が多い声優さんなので、すぐに顔が思い浮かぶのが悪いのかも知れないが、いかにも作ってる声みたいな印象を受けてしまうのだ。ギャラクシーエンジェルのランファ役みたいなロリ声でさえなければ、演技も上手だしすごく好きな声優さんなんだけど、こういう違和感の感じ方をする私が変なのだろうか。

ということで全体的な感想としては、いまいちという所だった。

咲 Saki 第8巻を読んだ

咲 Saki の第8巻を読んだ。

合宿の終盤からインターハイ抽選~本戦までが収録されている。一応麻雀を題材にしてはいるが、ほとんどキャラ漫画なのでかわいいキャラがかわいいセリフをしゃべりながら麻雀をやってる点以外に読むべきところが無い。個人的にはちびっこロリと童顔巨乳がこれでもかというくらいに登場するので読んでて楽しい。ストーリーなんてオマケですよ、麻雀が将棋になってもほとんど変わらないんじゃないかと思うくらいだ。将棋は1vs1だけど。

そんな読み方をしてるもんだから今後の展開とかがまったく気にならない。ちびっこロリと童顔巨乳の活躍が減らなきゃいいなぐらいに思っている。こういう作品ばかりでも困り者だが、こういう作品が何個かあってもいいんじゃないかな。