電波女と青春男を見た

テレビアニメ、電波女と青春男を見た。

監督が最近お気に入りの新房昭之監督という事で見たのだが、はっきり言って面白くなかった。いや新房昭之監督が悪いというのではなく、演出や作画などは良かったのだが、いかんせん作品内容が良くなかった。

最初タイトルからはさぞかし電波な女が出てきて、主人公がそれに振り回される話だろうと思っていた。たしかに序盤はそういう感じだったのだが、電波というかイタいキャラはヒロインのエリオだけでなく、登場するキャラのことごとくがイタかった。まず主人公がイタい。ハルヒに登場するキョンのような独白の多いタイプだが、言葉のチョイスが文学を少しかじっただけのオタクそのままである。本人は自覚してないだろうが相当なナルシストっぷりが垣間見れて不快だ。エリオの母親の女々も相当イタい、しかし彼女はもともと作品内でイタいキャラとして扱われているようなのでまあ良いと思う。流子はいつの時代のブリッ子だよという感じでこれまたイタい、というかウザい。前川さんのコスプレもイタいが、この人こそ正統派な変キャラで、流子みたいな押し付けがましい部分がないので割りと好印象。

肝心のエリオは序盤でこそ電波だが、主人公と自転車で飛んでからは主人公に依存する知的障害児のような感じに変化した。キャラデザとあいまって可愛いといえばとても可愛いと思う。しかしいくら視聴者の庇護欲をかきたてるためとは言え、ひきこもりの知的障害という設定はあまりといえばあんまりな気がして素直に萌えられない。宇宙人がどうとかいう話は正直どうでも良かった。

結果としてできの悪いハーレム作品という感想を持った。別にこの手の作品が他に無いわけでもなく、私がハーレム作品が嫌いというわけでもないのだが、登場人物に魅力を感じられなければこの手の作品を楽しむ事はできないだろう。特に一番受け付けなかったのは主人公の性格だ。別に悪人ではないのだが、独白の言葉の選び方や、青春ポイントとか言いつつも自分からは特に何も行動しない姿勢が鼻についた。