あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。を見た

テレビアニメ、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を見た。

とらドラ!のアニメ製作スタッフが集まって作ったオリジナルアニメらしいが、なるほど色々な部分で共通点があるような気がする。惜しむらくは原作の無い作品なのでスポンサーが足りないのか、全11話という短さで終盤の展開が駆け足しているように感じられた。しかしこういう風にアニメ製作者が自分たちの作りたい作品を作るというスタンスがぜひ応援したい。とらドラ!は良い作品だったが、最近ラノベ原作のアニメにも少々飽きがきていたところだ。

話は男女三人づつの仲良しグループを中心に展開する。自分が小学生の頃は男子ばかりが集まっていて遊んでいたから、この辺にはあまりリアリティは感じられないが、それでもそれぞれの人間関係は割りと丁寧に描かれていたと思う。最近のアニメではもはや暗黙の了解となりつつある主人公を安易なハーレム状態にしないところも好感が持てた。ハーレムではないといい切れるほどではないが、本来なら脇役扱いの男の友人の内面もしっかり描いている所が良い。

そして上でも言ったが、終盤の方がやはり全11話という事で駆け足で終わったなという印象を受けた。じゃあどうやって話を伸ばすのかと言われると困るのだが、話の都合上メンマを無理やり成仏させたように見えて、他のメンバーも時間がないから無理やり納得させられた感じがしたのだ。それぞれが抱える心のキズは深そうなのに、全員が一斉に泣いて心境を吐露してスッキリというのはちょっと乱暴な気がした。とくにメンマの死を目撃したぽっぽに関して、それまでなんの説明もなく最終話でいきなり本人の告白のみで終了というのはどうかと思う。

ただ良い作品だったとは思う。名作といってよいかは解らないが、こういう作品がもう少し増えて欲しいと思う。