ケダモノの唄を読んだ

楠桂のケダモノの唄、上下2巻を読んだ。

「八神くんの家庭の事情」や「ガールズザウルス」など、この作者のギャグ要素の強いラブコメ作品がわりかし好きなので、楠桂のもうひとつの得意分野であるホラー作品も読んでみた。

もともとそれほど期待はしていなかったが、やはりというかいまいち楽しめなかった。ありがちな少女漫画のホラーテイストで、性格の悪い登場人物たちが連鎖的にひどい目にあって行く。”ケダモノ” である登場人物たちが女のもつ負の部分を強調した存在なら、この作品を楽しめる人も同様の負の部分をかかえてる人だろう。単純に言うと自己保存のために社会規範の範疇を超えて他者を犠牲にするのだが、その悪性を強調するために行動や言動がかなりデフォルメされて描かれているせいか感情移入がしづらかった。

この作品が連載されていたのは青年誌なのだが、少女誌で連載したほうが人気がでたんじゃないかなあ。