ホムンクルス 14巻を読んだ

山本英夫による漫画、ホムンクルスの14巻を読んだ。

なんかどんどんよく解らない方向へ話しが進んでいくなあ。結局主人公は内面に闇というか心の傷を持っているというのは解るんだけど、あまりにも陳腐でチープな方向へ話しが進んでいるように思えてならない。この作品の当初のコンセプトというかある種の衝撃がどんどんしぼんでいって尻つぼみになっていく感じがする。

あと妙にセンスが古いというか、90年代ハリウッドのサイコホラーの匂いがするというか、あんまり感情移入できないまま登場人物の内面を垂れ流されて胸焼けがしてきそうな感じがする。山本英夫氏の作品はこれまでも多少古臭い人物描写が見受けられたが今作ではそれが一層倍加されているような気がする。

15巻が最終巻という事なのでむしろありがたいというか、どんな結末なのか気になるよりもようやく終わって安心という感じだ。