チャーリーとチョコレート工場を観た

DVDでチャーリーとチョコレート工場を観た。

なんというかティム・バートンらしい映画だと思った。しかしこの映画には “チョコレート工場の秘密” という原作児童文学小説があるらしい。

そして児童文学らしく解りやすい、良い子はとても良い子で悪い子はとても悪い子。それぞれの運命も、良い子は幸せになって悪い子は不幸になる。ハリーポッターの時にも思ったが、日本の児童文学には無い良く言えば解りやすく悪く言えば非情な勧善懲悪のパターンが西洋の児童文学にはある。しかしこの手のストーリーを教育的な観点から見るのは間違いで、解りやすさが面白さを生んでいるのだと思う、それ以上でもそれ以下でもない。実際には時代劇にもあるように、日本人も解りやすい物語が好きなはずだが、最近の子供向けの作品はやたら小難しく高尚な作品のように思える。

あと映画を観ている時にはCGだと思っていた膨大なチョコレートが、実物だと知って大変驚いた。あれだけ大量のチョコレートを用意するのはとても大変だっただろう。実際撮影の途中から腐り始めたらしく、異臭が強烈だったらしい。この辺も日本の作品だと食べ物を粗末にするなとクレームが付くところかも知れない。そういう考え方自体には賛同するが、創作する側がそれを気にする必要は無いと思う。そういうのを観て不快になる人は、観なければいいだけだ。

その他にもCGだと思っていたクルミを割るリス達も、実際に訓練された生きたリスらしい。さすがに少女に群がって穴に落とすシーンはCGだと思うが、それでも驚かされた。ただチョコレートもリスも創作者のこだわりとしては有りだと思うが、観ている方はまったく区別が付かないので、ちょっと自己満足的な感じもする。せめてこうやって話のネタになるくらいか。そういうのも含めてエンターテイメントと言うならば、良作だと思う。