刀語を見た、時代劇だと思ったら会話劇だった

テレビアニメ、刀語を観た。

化物語の西尾維新の原作ということで見てみたが、やっぱりというかそのテイストがふんだんに含まれた作品だった。簡単にいえば物語の進行よりも登場人物同士の会話にさかれる時間が多い。これが化物語だと主役の阿良々木暦のおちゃらけた性格もあって面白かったのだが、今作の主人公は純朴な青年という事でどうしてもコミカルな方向へとは転がりずらい。敵役も一応剣士とか忍者という設定なので真面目な性格の人間が多い上によくしゃべるので、とにかく屁理屈をこねくりまわしている悪印象しか得られなかった。「剣士ならば言葉で語る必要はない」とか言っていながらその後もとにかくベラベラしゃべる。そういう所がこれまでの時代劇作品と一線を画すというか、これを面白いとみるかつまらないとみるかによって評価が分かれるところだろう。

私としてはまあつまらないというほどでもなく、序盤は結構楽しめたと思う。しかし全12話という構成の後半はもうマンネリ化が進んでしまって、あとはアニメにはありがちな展開を時代劇に持ち込むという奇をてらった割りに別に新しくもない終盤がまっていた。昔の少年ジャンプかよ。

原作ファンにとっては原作どおりで満足なんだろうけど、1時間アニメ全12話の半分程度に短くまとめてくれた方が爽快感と共に見れたと思うだけにちょっと残念な気がする。