Western Digital 6TB 3.5インチ HDD WD60EZAZ-RTを買って使った感想

録画した動画などのデータ保存用にと、Western Digital の6TB 3.5インチ内臓HDD、WD60EZAZ-RT を買った。

Western Digital 6TB 3.5インチ HDD WD60EZAZ-RT @ Amazon

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
Western Digital 6TB 3.5インチ HDD WD60EZAZ-RT @ 楽天市場

近年はSSDの飛躍的な技術向上に比べて技術革新が停滞気味のHDDであるが、今回購入したHDDにはSMR(シングル磁気記録方式)という新技術が使われているらしい。新技術と言っても世界で初めて市場の製品に採用されたのが2014年のことなのですでに6年近く経過しているのだが、一般的なユーザーが購入できる製品にまで採用されるようになったのがここ最近という事らしい。

このSMRによって技術的限界が近づいていた記憶容量をまた少しだけ増やせるようになったらしいのだが、同時にランダムデータの書き込みが苦手という欠点も抱えているという。今回購入した WD60EZAZ-RT はその欠点を補うためにキャッシュメモリーが従来の64MBから256MB4倍に増やされている。

もともとデータ保存用に購入したのでランダムアクセス性能はあまり気にしなくても良いのだが一応簡単なベンチマークテストをした結果は以下の通りである

[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 223.373 MB/s
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 221.902 MB/s
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 1.783 MB/s
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 0.525 MB/s

[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 205.081 MB/s
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 205.744 MB/s
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 11.409 MB/s
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 9.538 MB/s

まずシーケンシャルのリード/ライトが200MB/sを超えてることにびっくりする。ここ最近はSSDばかり買っていたので知らなかったが今のHDDのシーケンシャル読み書きはここまで早くなっていたのかと驚かされた。

SMRが苦手と言われるランダムアクセスに関しては「こんなものか」という印象だ。256MBのキャッシュが効いているのか従来のHDDと比べて特に遅いという感じでもない。考えてみれば256MBのキャッシュで足りなくなるような大量かつ細かいデータを一度に読み書きするような状況が一般ユーザーの使い方としてまず思い浮かばない。データセンターとかでは問題になるかも知れないけど。

あとは耐久性だが、これは新技術が普及する際には必ず懸念される事だという事に加え、SMRという技術も製品化されてからすでに6年も経過している事でもあるし私はあまり気にしてはいない。そもそも重要なデータのバックアップは二重に取るのが鉄則だと思っている事もあり、保証期間の2年以内に壊れれば保証を申請して代替品を使うし、2年を過ぎた頃にはまた新しいHDDを購入してそちらにデータを移行するだけと考えているからだ。