リューシカ・リューシカ 第1巻を読んだ

前回灰羽連盟を見たついでに安倍吉俊氏のリューシカ・リューシカ 第1巻を読んだ。

ひとことで言えば、あずまきよひこ氏のよつばと!に似てる。ちょっと変わった小さな女の子の日常を描いている点で言えばそっくりだ。しかし違う所はよつばと!が第三者的な視点で客観的に描かれているのに対し、リューシカ・リューシカはリューシカ自身の空想世界が現実と混ざった形で描かれている。

リューシカは本名を栢橋龍鹿(かやはしきみか)といい、両親と姉と兄とリューシカの5人家族で暮らしている。客観的に観ればよつばと!のよつばに比べてもさらに輪をかけて平凡な暮らしをしているリューシカだが、その平凡な世界を幼さ故の空想力で独特の受け取り方をする。そしてリューシカにとっては現実と空想に明確な区別は無い。

各話の冒頭でリューシカは必ず「リューシカ・リューシカ」という言葉を言うみたいだが、自分の名前の感じの音読みであるリューシカを二回繰り返す事で、おまじないか魔法のような感じで唱えているのだと思われる。

個人的にはリューシカが「サンタを知らない」という設定が良かったと思う。特に下記のやりとりには笑った。

兄「(この時期)よく見かけるだろ、赤くて、ヒゲがあって…」
リューシカ「ばかだなアニー、それはダルマだ。」

自分自身でさまざまな空想を産み出すリューシカは、人から教えてもらうファンタジーには興味が無いのかも知れない。