ディアナチュラビタミンB群は、ニキビに効くのか

ここのところインスタントラーメンとかジャンクフードばかり食べていたせいか、顎や首筋を中心にニキビや吹き出物がよくできるようになってしまった。それならば食生活を改善するのが本道だとは解っているのだが、もともとこの辺にはよくニキビができやすい体質だという事もあり、今回試しにサプリメントに頼ってみる事にした。

今回試したのはアサヒフードアンドヘルスケアの ディアナチュラビタミンB群。最初はチョコラBBを買おうと思っていたのだが、今回は体質・栄養改善を目指すという事で医薬品ではなくサプリメントを選択する事にした。値段もチョコラBBが1日2錠・250錠(125日分)で約3,000円するのに対し、ディアナチュラビタミンB群は60日分で450円程度とかなりお買い得だ。またチョコラBBが医薬品なのでニキビに効くとはっきりと効能を謳っているのに対し、食品であるディアナチュラにはそういう事は書いてないが、ビタミン含有量はほぼ同じである。

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
ディアナチュラビタミンB群 @ 楽天市場

さてそれでは本題である。「ディアナチュラビタミンB群は、ニキビに効くのか」

飲み始めて1日~3日くらいは効き目はまったく感じられない。いつもどおりニキビができるし特に変わったところは見られない。

1週間程度経過すると、やはりニキビはできるようだが、悪化して赤く腫れるという事が少なくなってきたように感じる。また以前にできていたニキビ跡が消えていくに従ってニキビが全体的に目立たなくなってきた。

1ヶ月程度経過すると、少しニキビができるのが減ってきたように感じる。脂っこい食事をしたり、睡眠が十分にとれなかったりすればニキビができるのだが、翌日気をつけていれば悪化する事もなくすぐに治まるようである。

結論としては、「ディアナチュラビタミンB群はニキビに効く、しかしこれだけでニキビが完全に防げる訳ではない」。あくまでニキビができる原因の一つである栄養的な要素を改善する事ができるというだけだ。だからもともと栄養が十分に足りている人が飲んでもほとんど効果は無いだろう。

だから本来ならばサプリメントに頼らず日頃の食事で十分にビタミンB群を取るようにすべきだと思うのだが、私としては好きなものをおいしく食べたいとも思うので、しばらくはこのサプリメントに頼る生活を続けてみようかと思う。

フラクタルを観た感想

テレビアニメ「フラクタル」を観た。この作品は観る前に作品タイトルで検索したらネット上にあまり芳しくない評判があふれていた事もあって、正直なところあまり期待を抱かずに観たのだが、実際に観てみたら相当に面白い作品だった。

作品の雰囲気は解かりやすく言うと「昔のジブリ」。この点がネットでは「パクり」だと批判されていたようだが、パクりはパクりでもプロの集団によるクオリティの非常に高いパクりで、しかも今のジブリが決してやらないであろう事をやってくれているので個人的にはかなり好きな系統の作品に仕上がっている。ジブリ作品を意識しているだけあって、ジブリほどではないにしろ作画や演出のレベルは高い。ただ上手にまとまり過ぎている感があるので、人によっては面白味が無いと感じられるのかも知れない。

ストーリはこれまたありがちな、「科学が発展しすぎて現代的な人間らしさが失われた世界で、その世界の是非を巡る争いに主人公やヒロインが巻き込まれる」というSFファンタジー。ネットではこのストーリーが少々解りにくいと批判されていたようだが、正直こんなどうでもいい設定のストーリーはたとえ理解できなくても作品を楽しむ上ではなんの障害にもならないと思う。まあところどころアニメ・オタク文化を皮肉ったようなセリフがでてくる点が少々鼻につきはしたが、同人作家のバカな悪ノリだと思って黙殺する事にした。

そうなのだ。私としてはこの作品がネットで色々と批判されていた点についてはまったく同感なのだが、その上でなおこの作品は娯楽として十分に楽しめるアニメであったと思うのだ。個人的には名作といってもそれほど大げさではない。

私はアニメはあくまで娯楽として楽しみたいので、いわゆる粗製濫造と批判されがちな萌え作品・ハーレム作品なども決して嫌いではないのだが、このフラクタルのようなかつてのアニメの王道を踏んだような作品がもっとたくさんあっても良いと思っている。かつてのアニメはキャラクターの内面を必要以上に掘り下げたり、ストーリーに必然性のまったく無い謎が隠されていたりはしなかったものだ。もちろん制作側が暗に含ませた比喩表現みたいなものはこの作品でもあるのだが、いやどちらかと言うとそこは確かに私も鼻につくのだが、あえてそんな意図を完全に無視して作品を見ると後には非常にクオリティの高い娯楽作品が残るのだ。

輪るピングドラムを観た感想

テレビアニメ「輪るピングドラム」を観た。

おそらく多くの視聴者が同じ感想を持ったであったろうが、この作品には完全にやられた。事前に読んでいた簡単なあらすじから推測していたのは、ファンタジーの要素が少しからんだホームドラマのようなイメージだったのだが、そんな予想をはるかに超える展開が待っていた。

両親のいない小さな家で暮らす二人の兄(冠葉と晶馬)と一人の妹(陽毬)。陽毬は病に犯されていて余命いくばくも無い。冠葉と晶馬は陽毬を家族の思い出の場所である水族館に連れていき、ペンギンの帽子を買ってあげるのだが、そこで陽毬は倒れ搬送先の病院で息絶えてしまう。愛する妹の死に悲嘆にくれる冠葉と晶馬だったが、ペンギンの帽子を陽毬が突然起き上がり「生存戦略~!」と叫んだかと思うと、冠葉と晶馬は異世界に飛ばされ、そこには性格も変わりド派手な衣装に身を包んだ陽毬が現れ、二人に「陽毬を助けたければピングドラムを探せ」と命じる。何を言ってるのかわからないと思うが(以下略)

いやあ、なんと言うフリーダム(笑)。冒頭からのシリアス展開を見事に打ち砕く超展開。そこには脈絡も無ければ深い意味も無く、ただただ呆気に取られてしまった。冷静にストーリーを分析すると、あらすじから推測されたファンタジーの要素が少しからんだホームドラマと大きな違いは無いのだが、完全に不意打ちをくらってしまった形で、しばらくは素直にストーリーを追っている自分がいた。

中盤にかけては少し慣れがでてきのか展開に中だるみも感じ、終盤に入るとそれまでの伏線を回収するために少々説明くさい退屈な描写が続いたが、クライマックスを迎える最終盤のシリアス展開の最中でもペンギン達がコミカルなやり取りを続けるという、かつてない冒険的な試みはすごく評価できると思う。娯楽としてアニメを楽しみたい私のような人間にしては、この手の物語終盤のシリアスの押し付けがいつも退屈で仕方が無いからだ。全24話のオリジナルアニメで、全編を通してそれなりに楽しんで見れたのは随分と久しぶりのような気がする。

あともう一つこの作品ついては私が評価したいと思う点は、1995年に起きたあの地下鉄サリン事件をモチーフにしているという事である。大勢の命が失われた事件を題材にする事を不快に思う人もいるであろうが、これがアニメではなく実写映画であったらば同じように不快と思うだろうか。人の命が云々というなら、数多くの戦争映画が、フィクション・ノンフィクションに関わらず映画賞を受賞している事実についても同じように不快なのであろうか。映画に限らず過去の事件を題材にした作品は多く、その背景となった時代の世相を上手く描いた作品は高い評価を受けている。この作品がその意味で名作に値するか否かは別にしても、アニメであるからという無意識化にある印象だけで不謹慎だとレッテルを貼るのには疑問を感じる。またその手の言われのない批判を受ける事を覚悟した上で、あえて題材に地下鉄サリン事件を選んだ点について制作陣を評価したい。

作品全体に対する評価としては上でも言った通り、冷静にストーリーだけを見たならば他作品と比べて特に面白いという訳でも無かったと思う。しかしアニメというメディアの利点を最大限に活用した冒険的な試みがたくさんあったというだけで、高い評価をつけても良いと思う。

バッカーノ!を観た感想

テレビアニメ「バッカーノ!」を観た。

随分前に同じ原作者とスタッフによる デュラララ!! というアニメも見て実に面白かったのだが、時系列としてはこちらの方が先にできた作品だったらしい。ただし系統としては同じで、舞台こそ禁酒法時代のアメリカと現代日本と違いはあるが、イリーガルな事を生業とするいくつかのグループを中心に、人間離れした人間や化物そのものなキャラクター達がおりなすスラップスティックを描いた群像劇である。

私は常々アニメは娯楽として気楽に観たいと思っているので、いわゆるありきたりのハーレム作品や萌えアニメも嫌いではないのだが、この手のスラップスティックはさらに大好きなのだ。そういえば子供の頃大好きだった1990年代あたりのハリウッドや香港のB級映画にはこんな感じの作品がたくさんあったような気がする。ポリスアカデミーとか五福星とか、個性的で魅力あるキャラクターがたくさん登場して、彼らが馬鹿騒ぎを起こした上でいつのまにか大事件に巻き込まれて、最後には協力してそれを解決するという一連の流れがとても面白かった。ハリウッドや香港というとどうしてもアクションに目がいきがちなのだが、あの時代の映画にはどこか抜けていながら愛すべき魅力的なキャラクターが大勢いたと思う。

バッカーノ! や デュラララ!! はそんな魅力的なキャラクターの中に、不死者やデュラハンなどのオカルト要素を足して娯楽性をさらに高めている。どうして不死者やデュラハンが登場するのとか、そんな事はどうでも良い。さらにはただの人間でありながらそんな化物よりも強い人間も登場するが、それが何故なのかも興味が無い。彼らが生み出す群像劇によるスラップスティックがただひたすらに面白いという、その一点に尽きるのだ。

アニメで全13話という短さのせいか、原作を読んだ事が無い私でも少しストーリー展開が駆け足だったような印象を受けたが、それでも作品の面白さを損なうという事がなかったように思う。この作品と同じ原作者によるアニメは残念ながらもう他に無いようだが、アニメ製作スタッフが同じ作品も近々見てみようと思うほどに傑作であったと私は思う。

うぽって!!を観た感想

テレビアニメ「うぽって!!」を観た。

内容としてはサブマシンガンや自動小銃などの世界で流通する銃器を女の子に擬人化して、その学校生活を描く作品である。授業内容は射撃訓練や実践訓練などで、各キャラクターの元となった銃器の特徴が性格や能力に反映されている。

特に銃器に興味の無い自分としては、銃器に関するうんちくが知れるのが面白く、あとはかわいい女の子たちが百合百合しくキャッキャウフフしているのを眺めているだけで楽しい。

そんなだからたまにシリアス展開してそれが2話くらい続くと途端につまらなくなる。私としては元がコメディのような設定なのに無理にシリアスをやる意味が解らない。どうしてコメディはコメディと割りきってアニメを作ってくれないのか。そんなだから全10話という短さの中で面白いと思えるエピソードは半分くらいだったろうか。

IS インフィニット・ストラトスを観た感想

テレビアニメ「IS インフィニット・ストラトス」を観た。

ハーレムアニメもここまでやればむしろ清々しいと思えるほどの作品だった。

基本的に女性しか扱えないはずの IS (インフィニット・ストラトス) と呼ばれる特殊な機体をなぜか動かせてしまった少年が主人公。舞台はその IS の操縦者を養成する訓練校。そしてその学校で唯一の男性である主人公は女性徒たちからモテモテ、という非常に解りやすい設定だ。さらにいうと主人公の姉が教官であり学生寮の寮母でありかつての名パイロットであったり、主人公の幼馴染の姉が IS の開発した天才科学者であったりと、よくもまあここまでご都合主義的な設定を恥ずかしげもなく盛り込めたと褒めてあげたくなるほどであった。

一応言ってくと私はハーレム作品もご都合主義も嫌いではない。むしろ大好きなのだが、この作品は少しそれが極端すぎだと思う。主人公の性格が好青年すぎるのも違和感を感じた。ハーレム作品としては王道といえば王道なのかも知れないが、ちょっとありきたり過ぎたのかも知れない。

ストーリーはそんなどうでも良い感じではあったが、IS による格闘シーンはなかなかであった。それだけに機体の優秀さのみで主人公無双な描き方ではなく、きちんと戦闘におけるカタルシスを感じさせるようなストーリー展開にして欲しかったな、というのが素直な感想である。

ダンタリアンの書架を観た感想

去年の作品なのだが、「ダンタリアンの書架」を観た。

ちょうとこのアニメがテレビで放送されていた頃に観た、GOSICK -ゴシック-に似たような感じの作品だった。特に舞台が近代ヨーロッパらしい所とか、ヒロインが口は悪いが(おそらく設定としては)知性ある小さなゴスロリ少女である所とか、主人公がその少女に振り回される誠実な少年・青年である所とか雰囲気はかなり似ていた。明確な違いといえば GOSICK がオカルトのテイストを持ちながらもあくまで科学的な推理を行うのに対し、こちらは本を使って魔術を行使するという所だ。

手短に感想をいえば、あまり面白くはなかった。別に作品が悪いという訳でもないのだが、ヒロインや主人公といったキャラクターがあまり好きにはなれなかったからだ。ダリアンからは話し方などの上辺の設定上はともかく実質的な知性というものが感じられず、可愛らしいどころか単なる我がままで鬱陶しい子供という印象しか持てなかったし、主人公も人が良いだけが取り得のお人好しで、この二人が遭遇するドラマの全てがどうでも良く思えてしまう。

好きな人は好きなんだろうけど、個人的にはキャラクターの性格をもうちょっとありきたりで無いものにして欲しかったかな。

人類は衰退しました を観た感想

テレビアニメ、「人類は衰退しました」を観た。

まずなかなか興味を誘うタイトルなので、そこから想像するによくある人類が滅亡しかけている未来の世界を描くSF作品なんだと思っていたら、SFの皮をかぶったファンタジー作品だった。いや人類が滅亡しかかっている未来という設定には違いないのだが、その人類の代わりに繁栄している新人類が「妖精さん」と呼ばれる謎の生物だからだ。なので純然たるファンタジーとも言えないのだが、舞台背景の設定はともかく作品全体をつつむテイストとしてはSFというよりはファンタジーの方が近いと思われる。

そんなちょっと変わった舞台の設定に興味を惹かれてしまったら、次はその「妖精さん」達のかわいらしさにやられる事になる。妖精さん達のかわいらしさとは、まず「おバカ」である。楽しい事と甘いお菓子が大好きで、それだけで幸せなのである。次に「たくさん」である。楽しい事さえあればどんどん増える。最後に「災害」である。大勢に増えた妖精さん達はその高度な技術力でトラブルを起こす。しかしその災害は深刻な被害をもたらすという訳ではなく、主人公の「わたし」やその周囲の人間を多少翻弄する程度ですむ。

まあそんな、下手をすれば日曜の朝に放送しているような子供向けのファンタジー作品のようでありながら、軽く風刺の聞いた毒舌的なセリフなどによって、大人でも楽しめる作品に上手くしあがっている。

お決まりのパターンがすでに形成されて久しいライトノベル原作のアニメ作品の中で、なかなかに異彩を放つ実に面白い作品だったと思う。特に重要なストーリも無いので気楽に観れるという所も良く、第2期があればぜひまた観たいと思わせる良作だった。

さんかれあ を観た感想

テレビアニメ、「さんかれあ 」を観た。

まったく度を超えた変態の多い作品だった。

まず主人公がゾンビフェチである。ゾンビ映画が好きというレベルに留まらず、ゾンビ以外にまったく興味がなくあまつさえゾンビ少女との恋愛を妄想するという変態っぷりにまず度肝を抜かれた。全体を通してコメディタッチに描かれているので吐き気をもよおすという程ではなく、こういうキャラは嫌いじゃあない。ただしこういうのが増えすぎてもつまらなくなってしまうが。

次にヒロインの父親である。娘を溺愛し束縛している。それだけなら厳しい父親のレベルなのだが、娘の誕生日に毎年ヌードを撮影し、娘に近づく自分以外の人間を徹底的に排除する。自分自身はそれを父性愛だと思っているみたいだが、どうみても度を超えたド変態である。主人公の変態性に比べればリアリティがあるため、こちらは見ていて少々気分が悪くなるような種類の変態でもある。ただあくまで本人は真剣なので、自分が変態だとまったく思ってないところにわずかに救いがあるだろうか。

最後にヒロインである。このヒロインは一見するとおとなしく礼儀の正しいお嬢様に見えるが、この父親に育てられてこんな感じに仕上がっている事がそもそもおかしい。それでいて唯一の願いが「普通の女の子になりたい」だなんてよく考えるとかなり気持ちが悪い。常識をかなり逸脱した主人公の嗜好や、愛猫を蘇生させようしている事など何の躊躇もなくすぐに受け入れてしまう。純粋培養ゆえの無知か、中学生くらいになるまでこの父親になんの疑問も感じてなかった節があるのに、父親が余所とは違うと知った途端に反抗期を迎え、追い詰められると簡単に死を選んで毒を飲む。その結果として自分がゾンビになってしまった事も、いずれ自分の肉体が腐って滅ぶという事もこれまた簡単に受け入れてしまう。ド変態の主人公と父親に対して常識的なヒロインという対比を際立たせる設定のためか、個人的にはこのヒロインが一番狂っている印象を受けた。主人公や父親は変態ながらも行動や思考に一貫性があるが、このヒロインにはそれが無いからだ。異常なほどに順応性の高い、人間味の乏しい薄ら寒くなるような性格。別に冷酷であるとか無表情というのではない。作品の内容にからめて言えば、「この女、肉体がゾンビになる前から、精神的にはゾンビだったんじゃね?」ってな感じだ。きっと炎で焼かれても笑いながら死んでいくんだろう。

そして作品全体の感想としては、このあまりにも個性的な三人のキャラクターのおかげで結構楽しめた。原作漫画の連載が終了したら、いずれ単行本を揃えて結末を読んでみたいという気持ちにはさせられた。

あの夏で待ってるを観た感想

テレビアニメ、「あの夏で待ってる」を観た。

なんとなく観る前は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」と同じ系統の作品かなというイメージを持っていたが、実際に観てみたらまったく似て非なる作品だった。

まず高校生の男女数人グループが複雑な恋愛模様を繰り広げるという点において両作品は共通しているのだが、この作品の人間関係はかなり安直である。主人公が宇宙からやってきた異星人の少女に恋をするのは良いとしても、その主人公に恋をするクラスメートの女子、その女子に片思いをする主人公の親友、その親友に恋をするその女子の親友と、一方通行の恋愛がただ単純に連鎖しているのだ。いったいいつの時代の少女漫画だと言いたくなるようなこの恋愛模様の安直さがまず気になった。そして人間関係が安直だからそれぞれの恋をする理由も安直で、主人公の親友を除いて全員がほぼ一目惚れで相手に恋をしている。まったくひどい設定の手抜きである。

他にドラマといえばやはりヒロインが宇宙人だと言う事なのだが、そのせいでいずれヒロインが地球から去らねばならなくなる点など、やはり使い古された設定が気になっていまいちストーリーに引き込まれるという部分が少なかった。良くいえば王道、悪く言えばセンスが古い。もはや少女漫画ですらなく、まるでお伽話である。

なので感情移入もしずらく、ノスタルジーもまったく感じない。唯一面白かったのは、檸檬先輩とかいう田村ゆかり演じる謎の少女の渋いキャラ設定だけだった。

全体的な感想としては別につまらないという程でもなかったが、ストーリーにあまりひねりが無いので全12話が少々長く感じた。半分の全6話くらいにまとめてくれれば名作といえずとも娯楽としては良い作品だったと思う。「あの花」を観た時に、全11話が短く感じたのとは真逆の感想である。