えむの王国を読んだ

中平凱の四コマ漫画、えむの王国を読んだ。

タイトルから大体想像できるように、国民が全てマゾという国の10歳のお姫様のお話である。自分はどちらかというとS気質だが、10歳のお姫様がいたら大抵のロリコンはマゾに目覚めるんじゃないかと正直思う。

という訳でこの作品はタイトルがほとんど全てを物語っている。老若男女すべからくマゾな国では皆がノーマルな人間である姫にお仕置きされたいと願っており、唯一まともな姫が彼らに突っ込みを入れるというのが大抵の流れだ。

作品途中からえすの王国やら百合の王国やら薔薇の王国といったこれまた変態ぞろいの近隣諸国が登場してなにやら陰謀が展開されるが、はっきり言って無駄に登場人物が増えて作者が処理しきれていない。もともと思いつきで始めたような作品なので、ネタが尽きる度にキャラや設定を増やしていってそれほど長くないうちに破綻するという、すがすがしいまでに見事な展開を見せてくれる。逆にこんな作品が10巻や20巻の長編になったらそっちの方が怖い。

個人的には2巻くらいでよかったと思うのだが、全3巻という事で気楽に読むにはちょうど良いと思う。