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抜群のコストパフォーマンス! MIZUNO MAXIMIZER 14 ランニングシューズ

私が普段愛用している靴は、K-SWISSのKSM21コハラという激安スニーカーなのだが、このシューズは散歩やウォーキングならともかく、ジョギングやランニングの際のヒザにかかる衝撃を和らげることは少々無理なようだ。簡単に説明すると私は上記のスニーカーで1ヶ月ほど散歩を繰り返し、少し体力に自信が付いて来たところでさらなる体力強化を目指してジョギングに切り替えたら、その途端にヒザを痛めてしまったのだ。

まったく情けない限りだが調べてみるとジョギングやランニングをする時には、足への負担を軽減するためにクッション性を高めた専用シューズを使った方が良いとのこと。という事でまたベストセラー商品を検索して左の画像にあるランニングシューズを購入した。日本の有名スポーツメーカー、MIZUNO の MAXIMIZER 14(マキシマイザー14) だ。値段は私が購入した時点で送料込4000円弱、入門用としては最適な価格だろう。商品名の14というのは14代目ということらしく、それだけ長く続くスタンダードモデルということらしい。在庫状況にもよるが、サイズは24.5cm~29cm、色は4パターンから選べる。私の足のサイズは28cmなので、近所の靴屋では希望する商品の在庫がほとんどないというのも通販を利用する大きな理由だ。

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
MIZUNO MAXIMIZER @ 楽天市場

さて商品が実際に到着して使用してみた感想は、これまで使ってきたスニーカーと全然違う! 当然だがクッション性は素晴らしいものがあり、硬いアスファルトでジョギングしても足に衝撃を感じることがほとんどない。また走りはじめは少々サイズがキツメに感じていたものの、30分ほど経過するとホールド感にまったく違和感がなくなり、靴の中で足がずれることもまったく無い。専用のシューズとはいえ、これほど作りが違うものだとは思いもよらなかった。間違いなく言えることだが、私はこの靴を履きつぶしてもまた必ず MIZUNO の MAXIMIZER を買うはずだ。

これでまたジョギングが楽しくなったので、今後も無理をせず着々と体力強化を続けよう。スポーツに限らないと思うが、良い道具は色々な事を楽しくしてくれる。

格安入門用 電動歯ブラシ ブラウン オーラルB DB4510NE

毎度きちんと歯磨きしていても虫歯になってしまう私は、これまでずっと普通の歯ブラシで歯を磨いていたのだが、このたび試しに電動歯ブラシを購入してみた。こういうのは人によって合う、合わないがあると思うので、いきなり何千円もする高い機種を買うのは避けて、安い電池式だが一流メーカーのブラウン オーラルBを選択した。

歯ブラシとしてはかなり高価だが替えブラシは3ヶ月程度もつらしい。電池も単三電池2本で1ヶ月以上もつみたいなので、ランニングコストは思っていたよりも安い。少々重くて使用した感じは最初こそ違和感があるものの、数回使って慣れてしまえば手を動かす手間が省けて楽チンで良いと思えるようになってきた。コツは歯垢のたまりやすい部分に重点的に軽く力をいれずあてる感じで、ゆっくりと一本一本磨いていくと口をすすいだ後にさっぱりする。これまで手磨きで力がはいりすぎて、歯茎を傷つけることの多かった私としては上手に歯を磨けるようになったと思う。もちろん歯ブラシの後には、糸ようじなどで歯間にたまった歯垢を取り除くことが必須だと思うが、結果として良い買い物だったと思う。

今後この機種が故障などした場合にさらに高価な機種を買うかどうかだが、結局はモーターで駆動する歯ブラシの部分だけが重要で、充電式でなくとも別に困らないしそもそも充電式はあまり電池がもたないみたいでもあるので、またこの機種を買うような気がする。

風呂剃りOK!な電気シェーバー Panasonic ラムダッシュ 人気商品でしかも安い

私はこれまでずっとヒゲソリに関しては替刃式のT字カミソリ派だったのだが、替刃を定期的に交換しなければならない点が面倒な上にコスト面でも馬鹿にならないので、ネットで売れ筋の電気シェーバーを探して試しに購入してみた。

購入したのは Panasonicのラムダッシュ。なんでもお風呂でヒゲを剃る割合の多いT字カミソリ派を取り込むために、お風呂でも使用できる様に防水設計が施された電気シェーバーなのだとか。確かに入浴中はヒゲも柔らかくなっているし、プレシェーブローションなどを使わなくても石鹸を泡立ててさっとヒゲを剃って、さっと顔を流すだけで綺麗にヒゲが剃れて肌にも優しいと思う。お風呂でヒゲを剃る人は比較的ヒゲの薄い若い人に多いらしい。

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
Panasonic ラムダッシュ @ 楽天市場

メーカーの思惑通り、私自身も含めたT字カミソリ派に好評なのか、このラムダッシュは今一番売れている電気シェーバーのようだ。某価格比較サイトでもおおむね高評価で、何より価格もそれほど高くない。

さて実際に購入して試した感じとしては、風呂剃りはほとんどT字カミソリと違和感なく使えることができ、肌にも優しく深剃りも問題なくできる。難点としては使用後に毎回洗浄し、刃を外して乾燥させなくてはならない点だろうか。購入直後の現在はそういう手間も楽しんで行っているが、次第に面倒くさくなるかもしれない。逆にT字カミソリのように替刃の交換時期を考慮しなくても良い点では楽になったと思う。

次に洗面所でまったく何もつけずに乾燥した肌を剃る、いわゆるドライ剃りを試してみた。こちらはT字カミソリのような感覚で剃ることはできず、時間をかけて丁寧に剃らないと深剃りはできないし、深剃りした後は少し肌がヒリヒリする。ドライ剃りの方は週に一回程度、清掃するだけで良いので一番手間がかからない。ただしプレシェーブローション等を使うとそれだけ清掃頻度は増えると思う。結論として、肌への負担を考えるなら風呂剃りの方が良く、手間が楽なのはドライ剃りと言ったところだろうか。

さてT字カミソリに比べてイニシャルコスト(初期費用)が高い電気シェーバーだが、ランニングコストはどちらが安いだろうか。電気シェーバーも定期的に刃の交換が必要で、ラムダッシュの場合は1年に一度外刃を、2年に一度内刃を交換しなければならない。

仮にラムダッシュを3年使用したと考えると、以下のようになる。
ラムダッシュ本体 + 外刃x2 + 内刃x1 = 3年間のランニングコスト

これを現在の価格を参考にして計算してみると、おおよそ以下のようになる。
ラムダッシュ本体(6500円) + 外刃(2600円)x2 + 内刃(2000円)x1 = 13700円

次に “ジレット フュージョン プログライド” を2週間に一度替刃を交換したと過程した場合のランニングコストは以下のようになる。なお1年は52週間、3年で156週間で計算する。
本体(替刃一個付き、1000円) + 替刃8個入り(2200円)x10(156÷2÷8=9.75) = 23000円

その差は、9300円である。

もちろん商品価格は時期によって変動するし、電気シェーバーは電気代もかかるし、一つの替刃をもっと長く使えばこの差は縮めることはできるだろう。しかし約1万というランニングコストの差は、私も実際に計算してみて驚いた。これまでは感覚的には「もしかしたら電気シェーバーの方が安いんじゃないかな」程度の認識だったからだ。もっと早くに気づいていればよかった。

もちろんT字カミソリには電気シェーバーにない良さがある。風呂場で綺麗にヒゲが剃れた時の気持ちよさは女性には解らない快感であろう。このラムダッシュは風呂剃りができる電気シェーバーなので、それに限りなく近い体験ができるにはできるが、それでもたまにはT字カミソリを使ってみたくなるような気はする。今後はラムダッシュメイン、たまにT字カミソリという使い方をしていこうと思っている。

なおこのラムダッシュは、比較的若い層をターゲットにしているからか、なんと赤いバージョンも発売されている。さすがに私は赤い電気シェーバーを使うほど若くはないのでオーソドックスな黒を選んだが、気持ちが十分に若い人は赤を選んでみてはどうだろうか。

格安にして必要十分なMP3プレーヤー Transcend T.sonic MP330

これまでに使用していたMP3プレーヤーが壊れてしまったので、手頃な値段のものを探して買った。

今回選んだのは Transcend(トランセンド)の T.sonic MP330。Apple や Sony といった一流メーカーほどの洗練された機能やデザインはないものの、必要十分な機能を何分の一という価格で手に入れることができる。この手のプレーヤーは外出時に使うことが多いので、高価な商品を神経使って使用するよりは、安価な製品を気楽に使用する方が良いと私は思う。

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
Transcend MP3プレーヤー @ 楽天市場

ただしこういう商品で気をつけなければならないのは、「安すぎる商品を選んでもいけない」という事だろう。実際、この商品よりもさらに安い商品は何個かあったのだが、機能やデザインで私にとってのボーダーラインをクリアしている商品はこれだけだった。

肝心の音質に関しては特に問題はない、この手のプレーヤーの音質を左右するのはほとんどイヤフォンなので、自分好みの音で聞きたい人は別途高性能なイヤフォンを購入すると良いだろう。付属のイヤフォンも特に品質が悪いというわけでもない。なおMP3の他、WMA,WAV,WMA-DRM10,FLAC などのファイルフォーマットにも対応している。

使い勝手としては形状がメモリースティックタイプなので、そのままパソコンに繋げて接続が楽で良い。Apple製品などはデザインは良いが、専用のケーブルで接続しなければならないので面倒だったのだ。充電も一日使い倒しても大丈夫なほどで、パソコンとの接続が楽なので充電も簡単だ。

最後にこの手の製品で心配なのが耐久性だろうか。たしかに作りは頑丈とはいえないし、ある程度の故障率は覚悟の上で購入している。しかし最近の2流メーカーは、保障期間が1流メーカーのものより長いことが多く、この商品の場合は 2年保証がついている。なんちゃらタイマーとやらで、購入後1年強で壊れることが多いといわれる高価な1流メーカーの製品よりも、「もし壊れたってメーカー保障で交換してもらえばいいや」という感じで2年間存分に使える製品の方が私の場合は安心なのだ。

日産ティーダのバッテリー交換

ある朝、我が家の愛車である日産ティーダのエンジンがかからなくなってしまった。さっそく日産のサービスマンを呼び、車をみてもらうと「バッテリーが上がってますね」ということでバッテリーを交換することに。

2ヶ月ほど前の定期点検でのバッテリーのチェック項目で「次回の点検まで問題ありません」とか言っていたのにこのざまかと思ったが、もともと私は日産車の電装系をまったく信用していないので(日産車を選んだのは私ではない)、まあこんなものかと思いつつ仕事があったので交換手続きを家族にまかせておいた。

すると料金はバッテリー交換工賃込みでなんと約3万円!!
(カーショップで安いバッテリーを買って、自分で交換すれば1万もかからない)

ディーラーでの部品交換は割高なものだと言ってもこれはいくらなんでも高すぎだと思い、交換されたパーツの型番でネット検索をかけてみると、なんでも最近の省エネ車には「オルタネーター回生制御」とかいう燃費を向上させるための充電制御機構が備わっていて、それに対応したバッテリーでないとバッテリーがすぐに駄目になってしまうという事らしい。

ただ問題はその専用の割高なバッテリーもあまり長持ちせずに2~3年で駄目になってくれるので(今回は新車で購入して2年2ヶ月、通常ならばバッテリーは5年は持つ)、そのオルタネーター回生制御とやらで燃費が向上してもバッテリーの交換代がかかってしまっては意味が無いという事だ。バッテリーを2年に一回交換してそのつど3万円かかるなら、年1万5千円以上燃費が向上しないとユーザーには恩恵が無いことになる。通勤などに毎日自動車を利用する家庭ならともかく、休日などに利用する程度のユーザーではバッテリー交換費用だけがかさんで良い迷惑だ。ついでにいえばバッテリーの製造・運搬コストを考えれば多少の燃費が向上したとしてもエコでも何でもない。完全にカタログスペックでの燃費向上だけを狙ったメーカーの自己満足機能である。それでいて消耗品であるバッテリーはメーカー保証対象外だからなおさら腹が立つ。

まったく不愉快だが、オルタネーター回生制御を搭載している最近の日産車はバッテリーがすぐ駄目になるという事を知ってしまった以上は自衛手段を考える他ない。いちおう調べてみると、日産純正でなくとも充電制御機構に対応したバッテリー専業メーカーの高性能バッテリーの価格相場がだいたい1万円前後みたいだったので、今度バッテリーが上がったら家族にまかせず自分でそちらを購入して交換しようと思う。※購入時にはバッテリーサイズを要確認、ティーダの場合はたいてい 34B19L / 46B24L / 55B24L の内のどれかだと思われる。

カーバッテリー 充電制御車対応 @ Amazon

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
バッテリー 充電制御車対応 @ 楽天市場

三幸製菓の懸賞で3000円が当たった

三幸製菓はおせんべいやあられなどを製造しているのだが、私はこのメーカーのおせんべいを好んでよく食べている。

特に好きなのが「三幸のサラダせん」や「雪の宿サラダ」の軽い食感がおいしいせんべいと、おかきの上にチーズとアーモンドが乗った「チーズアーモンド」である。あとは数種類のおかきが小袋に入った「和の極み」なんかも好きでよく食べる。他の製品はあまり買わないが、以上の商品はおいしい上に値段も手ごろで常に買い置きして小腹が空いたときにつまんでいるような感じだ。

その三幸製菓だがちょくちょく懸賞のキャンペーンをやっていて、ほぼ1年を通してなんらかの懸賞を行っている。そして去年の年末締め切りだろうか、商品のバーコードを2枚貼って応募するタイプの懸賞が行われていたので、おせんべいを食べるたびに応募しておいた。おそらく10枚くらいは応募しただろうか、年もあけてすっかり忘れていた頃に三幸製菓より現金書留が届いて中を見てみると上の画像のようなメッセージの紙が1枚と手が切れそうなほどの千円のピン札が3枚入っていた。

たかが三千円されど三千円、このうちのいくらかは新たに三幸製菓の商品を買うのに使われるだろうが、このお金で晩御飯を一食豪勢にすることができる。ちょっとしたレストランのお食事券をもらったと考えて、国産のステーキ肉を食べるのも良いだろう。なんならワインなんかもつけてもまだまだお釣りがくる。宝くじなんかもそうだが、懸賞であたった商品やお金には夢があると思う。普通に稼いだお金も尊いものだが、それとはまた違った喜びがあるように私には思える。

最近ではあまりやらなくなったが、かつては私もインターネットの懸賞に応募しまくって結構良い商品をもらっていた。ご当地グルメをはじめとして、ペンションの宿泊券を当てたり、産業団体のパーティの招待券を当てたりしたものだ。懸賞に使用したメールアドレスにはスパムメールが大量に来るようになるので、フリーメールを使用すると良いだろう。

インターネット懸賞は切手や葉書代がかからない利点はあるが、その分競争率が高いので数打ちゃ当たる方式でないと当たらない。だから最近では葉書で応募する昔ながらのクローズドな懸賞に気が向いたときだけ送るようにしている。それでもこうやって当選すれば、ささやかながら喜びが得られる。われながら小市民的ではあるが、誰に恥じることもない。

ナボコフ ロリータを読んだ

ロリータ・コンプレックス、あるいはロリコンの語源となったウラジーミル・ナボコフの小説、ロリータを読んだ。

読んでいる途中から、そして読み終わった現在も、私はこの作品がなぜ “ロリータ・コンプレックス” という言葉を産み出したのか心底納得すると共に、その言葉が現在持つある意味軽いイメージをすっかり改める事となった。

この作品の主人公である文学者ハンバート・ハンバートは、世の人がロリコンという言葉から受けるイメージからかけ離れて知的な紳士であり(ネットスラングのロリコン紳士ではない)、そして深刻なまでに心を病んでいる。ロリータとの出会いから、彼女を遠くから見つめているだけの間はまだ単なる文学者らしく気弱なロマンチストともいえる風であったのが、彼女の肉体をひとたび手に入れてからは途端に自らの暴力的なエゴイズムを発揮して、同時に精神を病んでいく。

ロリータに恋焦がれていた時にはまだ詩的な表現で禁忌の恋に身悶える彼に同情もできたが、彼女を手にいれた後の自分の欲望のままに支配し独占しようとするハンバートはまさに暴君で、読んでいて嫌悪感を感じない人はあまりいないだろう。しかしハンバートが自虐をこめて表現するところの「ペット」でも「子供奴隷」でもないロリータは、当たり前ながら自由を要求してハンバートと対立する。ハンバートはその要求を時にはなだめ、時にはすかしている内に嫉妬の炎で脳髄を焦がし、どんどん現実世界から乖離していく。物語が終盤にさしかかるとあくまで紳士的な態度を保とうとするハンバートの文体にも関わらず、もはや何が現実で何が虚構であるのか区別がつかなくなる。実際に逃亡したロリータが遠くの町で結婚して妊娠までしているという手紙が届いてから起きた三日間の記録は、ハンバートの妄想が生み出した虚構ではないかという議論があるという。

現在ではさまざまなメディアで安易に口にされるロリータ・コンプレックスという言葉は、本来この作品のハンバートのような人物に捧げられるべき名称だったのだ。この作品を読み終えた後で私がハンバートに対して抱いた感想は、共感でも嫌悪でもなく、哀れみである。

谷崎潤一郎 痴人の愛を読んだ

随分と昔の小説だが、谷崎潤一郎の痴人の愛を読んだ。

この作品は20代後半のサラリーマンがカフェで働く15歳の女給を引き取って自分の好みの女に仕立て上げようとして、最初の思惑とはまったく違った悪女に育ってしまい、最終的にはその魅力に屈服してしまうというものである。

男ならば誰しも一度は少女を一から自分好みに仕立てあげてみたいと思うものだと思うが、普通の親にさえ子育てが難しいように女性経験の少ない男に自分好みの女を育てるなど不可能だと思う。親が子育てに失敗するのは子供可愛さからつい甘やかしてしまうからだが、この男が失敗するのは自らの肉欲からである。少女は成長するにしたがって魅力を増していき、自分の魅力に次第に自信を持つようになる。その自信が徐々に過信につながり暴走を始めるのだが、その頃には男の愛情はもはや崇拝に変わっているのである。

男の失敗は何より少女を磨き上げる事には熱心だったのにも関わらず、彼女の成長に併せて自分を磨き上げる事をしなかった事にある。そもそも男が少女に投影する影は自らのコンプレックスの裏返しであり、彼女に対する評価もいちいちその型にはまっている。慣れぬ社交場で自分がコンプレックスを感じる時には彼女も周りに比べてみすぼらしく見え、家で2人きりになって劣等感から解放されると彼女が美しく見えるようになる。もし男が少女の成長とともに自らのコンプレックスを克服していく強さがあったなら、少女自身も無理な背伸びをせずにすんだだろう。

本来ならば少女は当初男が望んでいたようなレディーになれたはずなのだ。しかし成長していく少女に比べて全く成長しない男に併せて、少女は悪女へと変貌していく。そして最後には男は外見だけは当初の望みどおり美しく変貌したこの悪女を女神のように崇拝して屈服する。なんと言うお似合いのカップル、かつて数々の男と浮気しながらも涙ながらに男に対する愛情を訴えてた少女のけなげな愛は打ち砕かれて、男は自分だけの独りよがりの愛を手にする。読む人によってはこの男に同情したり、悪女となった少女に対して怒りを覚える人もいるだろうが、男と少女とどちらが幸福を手にしたかといえば、私は間違いなく男の方だと思う。逃れられぬ罠に迷い込んだのは少女の方で、この先ずっと男のためにわがままを言い続けなければならないのだ。この世には色々な形の愛があってもいいと思うが、甲斐性なしの男に捕まった女は不幸だと思う。

松本人志 遺書を読んだ

1994年の発表というから今から約15年、ダウンタウンが人気の絶頂だった頃の作品だと思う。

松本がお笑いの一時代を築いた天才の一人である事は間違いでは無いと思うが、やはりこの頃と比べると今の松本はピークを過ぎた感じがしてならない。もちろん他のどうでもいい芸人に比べればマシだが、松本にはベテラン芸人としての円熟みたいなものをして欲しくないような気がする。ぶっちゃけ今の松本は芸人というより、ベテランタレントと言った方がしっくりくる。別に漫才をやれとはいわないが、もはや若手ともいえない後輩芸人に囲まれて笑いの空気を作ってもらってる感じがする。この本で言う所の「笑わせる芸人」ではなく、「笑いの空気を作ってもらってる芸人」だ。もちろんそういう人間関係も含めての松本人志というならそれでも良いが、たぶんかつての松本が自認していた芸人の形ってそういうものじゃあないと思う。

この本の中で松本が褒めている志村けんについてもそうだが、ピークを過ぎて円熟期に入っているお笑い芸人は、ある意味において非情に貴重な存在だが同時に絶頂期の残りカスみたいな存在でもある。これはスポーツ選手でも同様で、ピークを過ぎて監督や解説者として活躍する人もいるけど、それはすでに現役ではないのと同じだ。松本も志村も現役でお笑いに携わっていはいるが、「笑いの天才」としては既に現役ではない。これは別に二人に対する侮辱ではなく、どんな天才でもピークを過ぎれば後は下に落ちるだけだと思う。映画なんか撮ったりしてるのも何かの迷いというか試行錯誤なんだろうか。結局は他人の人生なので松本の好きにすれば良いのだが、個人的には絶頂期の松本に匹敵する新人が早く現れて欲しいと思う。天才の代わりは残りカスの本人ではなく、別の天才にしか勤まらない。