マザーボードの電解コンデンサを交換した

結構長い事使っているサブPC内部を掃除していたら、CPUソケットの周りの電解コンデンサの1つが液漏れしているのを発見してしまった。

マザーボードはASRockのP4VM800で、液漏れしたコンデンサは日本ケミコン製のKZGシリーズ 6.3v 3300μF というタイプ。左の画像を見ると右端のコンデンサの頭頂部の防爆弁からわずかに電解液が染み出しているのが見える。ネットで調べると日本ケミコンのKZGは、日本メーカー製にも関わらず非常に信頼性が低いとの事。私もサブPCだからという理由で格安マザーボードを選んで使っているので、使用されている部品の信頼性が低いのも致し方ない。むしろこれまで何年もよくもった方だろう。

普通ならここでマシン全体の買い替えをすべきなのだが、電解コンデンサの交換にチャレンジしてみたいという好奇心が頭をもたげてきてしまった。電気工作に関してはここ何年も半田ごてを握っていないド素人なのだが、壊れてもともとなのだしやってできない事はないだろうと言う結論に至ったのだ。何より初めての事にチャレンジするのは楽しい。

電解コンデンサを取り外した後の画像。久しぶりにひっぱり出してきた30Wの半田ごては、コテ先が錆び付いていてちゃんと使用できるか不安だったが、なんとか使用できた。しかし30Wでは温度が低いのか私の技術が足りないのか、半田がなかなか溶けずにコンデンサの取り外しには相当苦労した。一応追い半田もやったのだが、そのうち基盤を焦がして駄目にしてしまうのではと作業中はずっと不安だった。

ちなみに電解コンデンサには極性があり、このマザーボードの場合は基板上で白く塗りつぶされている方が+極である。

新たなコンデンサを取り付けたところ。ニチコン製のHMシリーズ 6.3v 3300μF というタイプ。もちろんマザーボード用途なので低ESR品だ。別に拘って選んだわけではなく、共立エレショップという電子部品を1個からバラ売りしているネット通販で、該当するコンデンサがこれしかなかっただけだ。値段は送料別(定形外郵便120円)で、1個94円だった。失敗してもいいように3個注文したのだが、1個目でなんとか上手くいったので2個は予備として保存しておく。

とりあえずコンデンサの取り付けは終了したが、我ながら半田づけが非常に下手くそで見た目も汚い。また半田ごてを基盤にあてている時間が長かったので他の部品を駄目にしてしまっていないか非常に不安だった。とりあえずマザーボードから外した各種配線を事前に撮影しておいたデジカメの画像を見ながら元に戻して、電源を入れてみると意外にもちゃんと動いた。

どうやら作業はうまくいったようである。正直今回の作業でマザーボードの寿命が延びたのか、逆に縮まったのかいまいち確信がもてないが、PCの買い替えとはまた違った形での自作の楽しみ方が増えたのは間違いない。またPCを長持ちさせるのは内部温度を上昇させない事だろうと今更のように再確認し、PC内部のエアフローを少し改善しておくことにした。今年の夏はエアコンも使えないだろうから、かなりPCには負担がかかるだろう。その夏を乗り切ることができたなら電解コンデンサの交換作業は成功だと確信しても良いだろう。