日清ラ王 袋麺 味噌味を正麺と比べてみた

マルちゃんの新しいインスタントラーメン「正麺」の大ヒットを受けて、きっと他のメーカーも黙ってはいないだろうと思っていたけど、日清がさっそく対抗商品を出してきた。

いまのところバリエーションはこの味噌味の他には醤油味だけだが、日清の高級カップ麺の代表である「ラ王」の名前をつけてくるとは、日清はかなり本気で勝負をかけてきているのだと思われる。

ならば食べ比べてみようと早速味噌味を買って食べてみた。なぜ醤油味にしなかったのかと言えば、正麺はそれまでの生麺タイプ麺の主流だった細いちぢれ麺とは違い、太いストレート麺だというのが私のお気に入りポイントで、正麺の味噌味はなかでもしっかりとした食感が味わえる見事な太麺だからだ。ラ王の麺がこれにどこまで肉薄できているのか…

今回はアマゾンの方が安かったけどポイントセールなども含めると楽天の方が安い事もある。
日清ラ王 袋麺 味噌味 @ 楽天市場

麺は正麺の勝利

やはりラ王の麺はこれまでの生麺タイプ麺の領域を今一歩という所で抜けだせていなかった。正麺がかなり生麺のもっちりとした食感に近づいているのに対し、ラ王は太さについては健闘しているものの、ニチャニチャとしたいかにも加工された麺ような食感がわずかにだが残っていた。もちろんこれはこれでおいしいと感じる人もいるだろうが、特に目新しさはなく、新しいファンはつかないように思う。

スープは引き分け

もともと味噌ラーメンは味に個性を出しにくいというのもあるが、両社ともオーソドックスな味付けである。「ラ王」という名前はついているものの、カップ麺のラ王ように脂分の多いこってりとした味付けという訳ではない。むしろこれをベースにいかに自分好みの味付けに近づけるかというのがカップ麺には無い袋麺ならではの楽しみ方だと思う。というわけでスープは引き分け。

結論

結論として私は正麺に軍配を上げる。ラ王は正麺に比べて麺に工夫がなく、正麺がヒットしたから慌てて出したという感じが否めない。正麺の技術をパクったりしてそのまま同じものを出さない潔い態度は認めるものの、企業努力という点についてはいまひとつと言ったところだろう。

まあ正麺が大ヒットしたと言っても、即席麺最大手である日清食品全体のシェアをおびやかすという程にはならないと思うので、日清には今後も昔ながらのインスタントラーメンを丁寧に作っていく事に力を注いで欲しい。考えてみれば日清食品ってインスタント麺の細かい各ジャンルでは業界1位の座を他社ブランドに受け渡していながら、2位の座を着実に維持して社全体の売り上げを確保しているように思う。そういう意味ではこのやり方こそが日清ならではの企業努力なのだと言えるのかもしれない。