中華料理の定番ミックススパイス、五香粉(ごこうふん)。これが意外と日本のラーメンにも良く合う

最近色々なハーブやスパイスを試しているが、その中でも「これは!」と思うヒットがこの 五香粉(ごこうふん、ウーシャンフェン) だ。

五香粉とは、桂皮(シナモン)、丁香(クローブ)、花椒(カホクザンショウ)、陳皮(チンピ)、小茴(フェンネル)、大茴(八角)、など中華料理には欠かせない主要な香辛料の粉をミックスしたスパイスで、魚や肉料理の下ごしらえや炒め料理の香りづけなどに良く使われる。名前に「五」と付いてはいるが、ブレンドされるスパイスは五種類とは限らない。

独特な香りなのでこればっかりは実際に使って見てもらわないと言葉だけで説明するのは難しいが、麻婆豆腐や回鍋肉など家庭で作る中華料理がこれを少し振るだけで「それっぽく」なる。ただしたくさん振ってしまうと、香りが強すぎてしまうので注意が必要だ。

だが、私はふと思った。中華料理に実に良く合う五香粉だが、日本人の味覚に合わせて独自の進化を遂げた日本のラーメンには果たして合うだろうかと。

結論から言うとあっさり系の塩ラーメンや普通の醤油ラーメンには合わない。しかしこってり系の豚骨醤油ラーメンや味噌ラーメンにはこれが意外と良く合う。特に豚骨醤油ラーメンは私が元々好きというのもあるが、五香粉を少し振るだけでまた一味違う雰囲気となって実に旨い。初めは豚骨の臭みを消すからかなとも考えたが、普通の豚骨ラーメンで試すとこれがあまり旨くない。

ちなみに本場中国のラーメンの一種である排骨麺(パイコーメン)では肉の下味に五香粉を使うので、ラーメンに五香粉が絶対的に合わないという事はないと思われる。きっと味噌ベースの担々麺にもすごく合うに違いない。

ラーメンが好きな人はぜひ一度お試しあれ。