やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。を見た感想 残念系とやらのシリアスは中学生日記?

テレビアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」を見た。

「僕は友達が少ない」などの残念系と呼ばれるジャンルの作品という事で興味があって観てみたのだけど、これがなかなか面白かった。まず主人公の性格がほどよくねじ曲がっている。悪人というほどではないがいちいち持って回った考え方をしており、これがアニメでのモノローグとなると面白い。ヒロインキャラはちょっとありきたりな感じで少々魅力にかけるが、それを補うサブキャラが個性的でコメディ作品としては良作と言っても良いと思う。

難点があるとすれば、彼らの中で問題が起きて少々シリアスな話の展開に入った途端、ただでさえ性格の少しひねくれた主人公の印象を相対的に良くするために、周囲の人間が解りやすすぎる程に単純な思考で描かれる点だ。別の言い方をすればNHKの「中学生日記」かよとツッコミたくなるような人間ドラマが展開されるのが見ていて痛々しかった。まあリア充の視点では考えもつかないような発想でぼっちの主人公が問題を解決する、という流れを描きたかったのだろうが、周囲のキャラクターにリアリティがなさすぎて逆に主人公が女々しく見えてしまったのが残念だ。

逆に好印象だったのがサブキャラのデブのオタク。バカがバカに徹してむしろ誇らしげ、というのは女々しい主人公との対比で男らしくさえ見えた。