じょしらくを観た感想

テレビアニメ、「じょしらく」を観た。

「このアニメは女の子の可愛さをお楽しみ頂くため、邪魔にならない程度の差し障りの無い会話をお楽しみ頂く番組です。」という事らしいが、残念ながら女の子は対して可愛くない上に、会話も特に楽しくなかった。

まず女の子だがキャラデザインはまあ普通のレベルなのだが、性格のキャラづけが薄っぺらいというか大雑把に思えた。同じ原作者の さよなら絶望先生 のように、各キャラに一つづつ少々常軌を逸した個性的なキャラづけがなされているのだが、このやり方は10人以上の女の子キャラが登場する絶望先生で通用してもメインキャラが5人しか居ない今作じゃ通用しない。とにかく各キャラが毎度同じような事しか言わないのですごく頭が悪く思えるのだ。かりそめにも女子落語家という設定があるのに、会話に知性もウィットも感じられないというのはかなりいただけない。別に落語をやれとは言わないが、バカキャラは一人でいいのに全員バカキャラだと期待外れもいい所である。また原作者のウリのひとつであろう時事ネタや風刺も、絶望先生の時に比べてネットユーザーやオタク層に媚びた感じがしていて逆に鼻についた。

良かった点はアニメオリジナルと思われる都内の各地を散策するエピソードだ。誰しもが知っているような有名な場所がほとんどだが、たまに地元民しか知らないようなウンチクが聞けたのが良かったと思う。また水島監督ならではの演出や業界ネタはこの作品では光っていた。というかギャグに関しても女の子を可愛く描く事に関しても、それなりに実績がある水島監督が関わってここまでつまらない作品というのも珍しい。完全に企画倒れというか、むしろこの企画と人選で失敗している事が不思議でならない。